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市立病院改革に係る基本方針について いわき市病院事業中期経営計画について(計画期間:平成24年度から平成26年度まで) | いわき市役所

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(1)

∼安全・安心の医療提供を目指して∼

平成18年2月

(2)

Ⅰ はじめに ...1

Ⅱ 市立病院における課題 ...2 1 安全・安心の医療提供 ...2 2 安定した経営基盤の確立 ...2 3 1市1病院の方向性 ...2

Ⅲ 基本方針 ...3 1 市立病院の役割・機能 ...3 2 市立病院改革の取組み ...3 ⑴ 安全・安心の医療提供 ...3 ⑵ 安定した経営基盤の確立...5 3 市立病院の方向性 ...7 ⑴ 市立病院の将来の方向性(1市1病院1施設) ...7 ⑵ 市立病院の当面の対応(1市1病院2施設)...8

(3)

Ⅰ はじめに

はじめに

総合磐城共立病院と常磐病院の市立2病院は、市民の生命と健康を守るため、 高度医療※

1

や政策医療※

2

などの医療機能の充実を図りながら、公平かつ良質な 医療の提供に努めてきました。

市立病院の経営健全化の取組みについては、これまでも、平成7年8月に決 定した「市立病院事業の将来のあり方について」の基本方針に基づき、好間病 院の廃止、給食業務・医事業務等の民間委託、さらには職員の特殊勤務手当等 の見直しなど、各種施策の実施により、経営健全化を図るとともに、救命救急 センターの整備を行うなど、医療提供体制の充実に努めてきました。

一方、こうした経営改善の取組みにも関わらず、少子高齢社会の急速な進展 と長引く景気低迷などによる厳しい社会経済情勢の下、国の医療制度改革が進 められる中で、診療報酬の引下げや患者の自己負担の引上げ、さらには昨今の 臨床研修制度の義務化等による医師不足などにより、医療を取り巻く環境は、 ますます厳しさを増し、市立病院におきましても累積欠損金が増加するなど、 経営状況の悪化が進んでいます。

このような中、市立病院のあり方や施設整備について、各界各層の市民から 幅広い意見をいただくことを目的として、平成 1 3 年 8 月に「いわき市立病院 の現在と将来のあり方を考える懇談会」を設置し、様々な角度から調査検討を いただき、平成 1 6 年 1 0 月に市立病院の担うべき役割や1市1病院の方向性 などについての提言を受けたところです。

「市立病院改革に係る基本方針」は、市民意見である懇談会提言を尊重する とともに、平成 1 7 年 7 月の「いわき市行財政改革懇談会」の提言も踏まえ、 鋭意検討を重ね、今後の市立病院の方向性として取りまとめたものです。

今後は、この基本方針に基づき、多様化する医療ニーズに的確に対応するた め、選択と集中の視点に立ち、限られた医療資源の効率的な活用を図るととも に、経営健全化のための具体的な措置を講じ、抜本的な経営改革などを推進し ていきます。

1

高度医療:がん手術や心臓血管外科手術など、高度な専門性を有する医療

2

(4)

Ⅱ 市立病院における課題

市立病院における課題

安全・安心の医療提供

市立病院は、公的医療機関として、市民に公平かつ良質な医療を提供すると ともに、多様化・高度化する医療需要に的確に対応することが求められていま す。

このため、市立病院が担うべき役割・機能を明確にし、地域医療機関との役 割・機能分担による緊密な連携体制を構築することにより、医療資源の効率的 な活用を図るなど、救急医療を含む医療提供体制の充実を図り、安全・安心の 医療提供に努める必要があります。

安定した経営基盤の確立

市立病院は、常磐病院が昭和 6 2 年度から、総合磐城共立病院が平成元年度 から、それぞれ純損失を計上し、平成 1 6 年度末には、累積欠損金が約 8 2 億円となるなど、非常に厳しい経営状況が続いています。

市立病院が、将来にわたり市民の期待に応え、地域の中核病院として、市民 ニーズに合った良質で安定した医療を提供していくためには、何よりも経営基 盤を強化し、経営の健全性を確保する必要があります。

1市1病院の方向性

市立病院が、厳しい経営環境の中で、市民の医療ニーズに応えていくために は、選択と集中の発想により、限られた医療資源の効率的・効果的な活用を図 るとともに、病院経営の健全化に努めることが重要です。

「1市1病院」については、既に平成 7 年の基本方針において、将来、検 討すべき事項として明示されており、これまで「1市1病院」に至る過渡的対 応策として、職員の人事交流や病棟・病床の見直し等を行ってきましたが、組 織の一本化など、中核となる部分については、課題として残されています。

一方、市立病院の主要な施設は、昭和 4 0 年代以降、市民の医療ニーズの増 大に的確に対応するため、診療機能の拡充と合わせて、順次、増改築しており、 施設設備が分散しているとともに、老朽化が進んでいることから、時代の要請 に応え、市民に一層質の高い医療を安定的に提供していくためには、将来的な 施設整備が検討課題となります。

(5)

Ⅲ 基本方針

基本方針

市立病院の役割・機能

市立病院の役割は、市民の生命と健康を守るため、公平かつ良質な医療を安 定的に提供するとともに、地域の中核病院として、地域の医療水準の向上に貢 献することにあります。

市立病院は、引き続き、地域医療機関では対応が困難又は対応していない高 度医療や政策医療を中心とした医療を提供していくとともに、地域の医療資源 の有効活用の観点から、地域医療機関との役割・機能分担を明確化し、いわき 市病院協議会など、関係機関との協議を行い、効率的な医療提供体制の構築を 図ることとします。

市立病院改革の取組み

市立病院改革に当たっては、市民の医療ニーズに応え、患者本位の医療を提 供するとともに、安定的な経営基盤を確立するため、選択と集中の視点に立ち、 限られた医療資源の有効活用を図りながら、次に掲げる各項目に取り組みます。

⑴ 安全・安心の医療提供

市立病院には、公的医療機関として、市民に公平かつ良質な医療を提供 することが求められているため、次に掲げる項目を基本とし、医療提供体 制の充実に努めます。

① 医師の確保及び人材育成等

市立病院は、市民に良質な医療を安定して提供していくため、引き続 き、医師の確保に努めます。そのため、医師が働きやすい職場環境の整 備や施設設備の充実と合わせて、給与等の処遇面の対応等について、見 直しを図ります。

また、臨床研修病院※

3

として、研修プログラムの充実を図るなど、人 材の育成・定着に努めます。

② 患者サービスの充実

市立病院は、患者の視点に立った医療を提供する観点から、チーム医 療を推進するため、看護師等医療従事者への研修の充実による資質の向

3

臨床研修病院:医師法第 1 6 条の 2 の定めにより、必須とされている医師の2年以上の臨床研

(6)

Ⅲ 基本方針

上を図るとともに、患者と医療スタッフのより緊密なパートナーシップ

4

を構築することなどにより、患者本位の医療の提供に努めます。 また、患者サービスの充実の観点から、待ち時間の短縮や予約診療の 拡充などについて検討を進めます。

③ 地域完結型の医療提供

市立病院の地域における役割・機能を踏まえ、地域医療機関との緊密 な医療連携体制を構築し、地域完結型の医療※

5

提供を目指します。 このため、市立病院における地域連携の窓口である地域医療連携室の 充実や、患者の問題解決のための援助等を行うメディカル・ソーシャル ワーカーによる相談体制の強化を図ります。

④ 病棟・病床の適正規模への見直し

市立病院の役割・機能や市内の医療機関の充実度、さらには地域にお ける医療需要などを考慮しながら、医療資源の効率的な活用を図るため、 逐次、病棟・病床や職員数の見直しを行い、規模の適正化に努めます。

⑤ 救急医療等の充実

現在、総合磐城共立病院に併設されている救命救急センター※

6

は、引 き続き充実に努めるとともに、独立型とすることについては、今後の施 設整備の中でヘリポートの整備と併せて検討していきます。また、ドク ターカー※

7

については、救命救急センターの充実と併せて検討していき ます。

災害医療については、院内での対応マニュアルの充実に努めます。な お、総合磐城共立病院は、地域災害医療センター※

8

に指定されているこ とから、地域医療機関をはじめとする関係機関との連携による危機管理 体制の構築に努めます。

4

パートナーシップ:患者の主体的な参加のために、患者・家族と医療提供者が協同する仕組み

5

地域完結型の医療:地域全体で医療の質の向上と効率化を図り、医療資源の有効活用を図るこ

とを目的として、病院と診療所が役割を分担し、地域医療機関の連携強化により、地域全体で医 療を完結させるという考え方

6

救命救急センター:脳卒中、心筋梗塞、頭部損傷等の重篤な救急患者の医療を確保するために

設置された、高度な診療機能を有する 3 6 5 日 2 4 時間体制の施設

7

ドクターカー:医療機器を搭載し、医師や看護師等が同乗して、救急隊などの要請に基づき出 動する車両

8

地域災害医療センター:被災した地域の医療救護活動を迅速かつ適切に行うため、患者の受入

(7)

Ⅲ 基本方針

⑵ 安定した経営基盤の確立

市立病院には、地方公営企業として、公共性とともに、企業の経済性を発 揮し、計画的・効率的な経営を行うことが求められていることから、新た な経営形態に移行するとともに、引き続き、経営管理の強化を図り、安定 した経営基盤の確立に努めます。

① 地方公営企業法の全部適用への移行 ア 現在の経営形態

市立病院は、現在、地方公営企業法の一部適用病院として、財務規 定等を適用しており、経営に関する権限を市長と病院長が分担してい る状況にあります。

イ 新たな経営形態の必要性

医療制度改革等により経営環境が厳しさを増していく中で、環境の 変化に迅速に対応し、良質な医療を安定的に提供するため、市立病院 は、現状と比較して、経営に関する権限と責任がより明確となるとと もに、機動的・弾力的な病院経営が可能となる経営形態に転換するこ とが求められています。

ウ 地方公営企業法の全部適用

新たな経営形態としては、地方公営企業法の全部適用※

9

、地方独立 行政法人※

1 0

等が考えられます。

これら経営形態について、職員の企業意識の高揚、自立的な病院経 営、政策医療等の継続性及び先行事例等を総合的に検討した結果、「地 方公営企業法の全部適用」が現時点における最も有効な経営形態であ ると判断しました。

なお、移行時期は、平成 1 9 年4月を目途とし、平成 1 8 年度は、 円滑な移行のための準備期間とします。

② 職員の意識改革

地方公営企業法の全部適用への移行を契機として、一層の職員の意識 改革に取組むこととし、経営情報の共有化や研修等の実施などにより、 職員一人ひとりが企業的感覚を持ち、一丸となって経営改善に取組むと いう職場環境の醸成に努めます。

9

地方公営企業法の全部適用:地方公営企業法の財務規定等を適用している一部適用に対し、同

法の規定を全部適用した経営形態。同法第 7 条に定められた「管理者」の設置により、管理者の

有する広範な権限と責任の下、迅速な判断に基づく機動的な病院経営が制度的に可能となる。

1 0

地方独立行政法人:地方公共団体が、公共的な事務等を効率的・効果的に行うために設立す

(8)

Ⅲ 基本方針

6 ③ 経営管理の強化

病院経営に関する主要な項目についての目標値を設定し、収入増加策 及び経費節減策を盛り込んだ「(仮称)いわき市病院事業中期経営計画」 を平成 1 8 年度内に策定します。

また、新たな病院会計準則※

1 1

に対応した会計処理として、平成 1 8 年度決算から「キャッシュ・フロー計算書」を導入します。

さらに、必要に応じ、専門機関等第三者による経営分析を活用した経 営健全化策などを実施することにより、経営管理の一層の強化に努めま す。

④ 一般会計の負担等

高度医療・政策医療など不採算部門等については、引き続き、繰出基 準※

1 2

に基づく、適正な一般会計からの負担を行うとともに、それ以外 の部門については、その経費を当該医業収入で賄い、独立採算性の確保 に努めます。

⑤ IT化の推進

市立病院におけるIT化※

1 3

については、業務の効率化及び患者へのわ かりやすい説明やチーム医療の促進による患者サービスの向上などの効 果が期待できることから、費用対効果の検証や将来的な地域医療機関と の連携、さらにはセキュリティの確保対策等の課題について検討を進め、 その推進に努めます。

1 1

新たな病院会計準則:民間病院も含めた病院に係る財務諸表の様式及びその作成方法等に関

する諸原則を定めた厚生労働省の通知。平成 1 6 年 8 月に見直しがなされており、収支・損益等

に関する企業の資金の流れを表した「キャッシュ・フロー計算書」の導入などが示されている。

1 2

繰出基準:地方公営企業法に定められた一般会計等の負担についての趣旨と基準が定められ た総務省の通知

1 3

(9)

Ⅲ 基本方針

市立病院の方向性

⑴ 市立病院の将来の方向性(1市1病院1施設)

① 市立病院を取り巻く環境の変化

市立病院は、開設以来、市民への安全・安心の医療の提供に努めてきました が、この間、地域医療機関の充実や道路交通網の整備による時間距離の短縮な ど、市立病院を取り巻く環境は、大きく変化しています。

② 医療連携の推進と効率的な病院運営

近年、多様化・高度化する医療需要に対応し、医療資源の効率的活用を図 るため、医療機関相互の機能分担と連携が重視されてきており、新たな医療 制度改革の中でも、地域医療の連携体制の構築の方針が示されています。

市立病院においても、地域の中核病院として、地域医療機関との機能分担 を図りながら、医療資源の効率的・効果的な活用を図り、良質な医療の提供 に努めていく必要があります。

③ 1市1病院1施設の方向性

今後とも、医学・医術の進展や複雑・多様化する市民の医療ニーズに的 確に対応し、良質な医療を安定的に提供していくためには、市立病院の役 割・機能を踏まえ、総合磐城共立病院及び常磐病院が持つ医療資源について 選択と集中の視点による集約化・効率化を図る必要があります。

一方、総合磐城共立病院、常磐病院ともに、施設の老朽化が進んでおり、 引き続き、高度医療等を提供していくためには、将来的には、施設整備が必 要となってきます。

市立病院を取り巻く環境や今後の医療連携体制の動向、施設整備に係る 費用負担等を総合的に勘案し、将来的な市立病院については、施設の整備時 期に合わせて、診療機能を統合した「1市1病院1施設」への移行を目指し ます。

④ 市立病院整備の検討に向けて

(10)

Ⅳ 基本方針の具現化に向けて

⑵ 市立病院の当面の対応(1市1病院2施設)

総合磐城共立病院及び常磐病院は、将来、1市1病院1施設とするまで の間、条件整備の一環として、地方公営企業法の全部適用と同時に組織 の見直しを行い、組織・機構の一体化を図ることとし、総合磐城共立病 院を本院、常磐病院を分院とした「1市1病院2施設」へ移行するとと もに、現在担っている役割・機能を踏まえ、相互に補完し合いながら、 次の役割・機能分担をすることを基本とします。

○ 総合磐城共立病院の役割・機能

総合磐城共立病院は、地域の中核病院として、高度医療・政策医療を 中心とし、急性期医療※

1 4

を担う紹介型※

1 5

の病院としての役割・機能を 担うこととします。

○ 常磐病院の役割・機能

常磐病院は、総合磐城共立病院の役割・機能を補完しながら、救急医 療やリハビリテーション医療を担うとともに、精神医療については、精 神疾患のほか、内臓疾患などを有する患者に対する医療を中心とした病 院としての役割・機能を担うこととします。

基本方針の具現化に向けて

この基本方針を具現化し、実効あるものとするため、改革の進行管理を行う新 たな組織を設置し、計画的な病院経営に努めるとともに、地方公営企業法の全部 適用による機動的・弾力的な病院経営を行いながら、改革の着実な推進に努めま す。

⑴ (仮称)市立病院改革推進本部の設置について

市立病院の改革を推進するため、早期に、市長を本部長とした「(仮称) 市立病院改革推進本部」を設置し、速やかに経営改革の推進体制を確立す るとともに、地方公営企業法の全部適用後は、病院事業管理者の全般的な 支援を行います。

1 4

急性期医療:慢性期医療と対比されるもので、発症から症状が回復に向かう時期の手厚い 集中した医療

1 5

紹介型(医療):かかりつけ医等が、専門性の高い医療が必要と判断した場合に、その地

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Ⅳ 基本方針の具現化に向けて

⑵ (仮称)いわき市病院事業中期経営計画について

計画的な病院経営を行うため、「(仮称)市立病院改革推進本部」等にお いて、平成 1 8 年度中に、具体的な数値目標を示した「(仮称)いわき市病 院事業中期経営計画」を策定するとともに、適切な進行管理に努めます。

⑶ 基本方針内容の見直しについて

参照

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